中川牧師講演Part1【基本的人権と信教の自由を守る北海道民の会】
要約:「中川牧師講演 Part1」
1. 自己紹介と背景
- 中川久牧師は、もともと 統一教会(家庭連合)の強い批判者(アンチ) だった。
- 全国弁連や元信者からの話を信じ、家庭連合を敵視していた。
- しかし、2012年に実際に横浜家庭協会などに「潜入」したところ、世間のイメージと大きく違う姿を体験。
- 礼拝や交わりを通して、家庭連合の人々が自然体で信仰を語る姿を目にし、「マインドコントロール説は虚構」だと実感した。
2. 拉致監禁問題への目覚め
- きっかけは 宿也朝子さん(元信者、監禁被害でPTSDを患い48歳で死去)の事例。
- 調べると、家庭連合信者の 拉致監禁被害は4,300件以上。実際には倍以上と推定。
- 関わった牧師は少なくとも 約300名(裏付けあり205名、未確認85名以上)。
- 中川氏自身も「アンチ活動を続ければ拉致監禁牧師の一歩手前になっていた」と振り返る。
3. 精神医療・警察・司法との結びつき
- 日本の精神医療制度には、家族の同意だけで強制入院できる仕組みがあり、それが悪用された。
- 民間の「引き出し業者」や警備会社が信者を拉致 → 警察や検察は黙認。
- 「マインドコントロールされているから本人の意思は無効」というレッテルが、信者の人権を奪う根拠にされた。
4. オウム真理教事件との関係
- 統一教会への拉致監禁の手法が、そのままオウム真理教にも適用された。
- 坂本堤弁護士(のちに殺害された)も、当初は統一教会問題に関与。被害者の会・長岡会長と共に活動。
- 長岡会長自身、オウム信者を監禁して暴力的に脱会を迫った事例がある。
- このディプログラミングが、オウム信者の被害意識や攻撃性を増幅させ、サリン事件の引き金になった可能性を中川氏は指摘。
- にもかかわらず、世間では「オウム=危険カルト、統一教会も同類」とするプロパガンダが広がった。
5. 家庭連合とオウムの違い
- 家庭連合:許し、祈り、親孝行を重視。
- オウム:暴力・破壊・テロに走った。
- 全く真逆であるにも関わらず、同一視されて監禁の正当化に利用された。
- その背景には「オウム対策で実績を作った」人々が再び家庭連合に矛先を向けた構造がある。
6. 中川牧師の立場の変化
- 以前は「家庭連合つぶれればいい」と思っていたが、潜入体験や交流を通じて考えを改めた。
- 今では「家庭連合の人々は自然体で信仰を語り、信仰的に学ぶことが多い」と評価。
- 謝罪は言葉より行動で示すべきだと考え、被害者や現役信者との対話を続けている。
- 拉致監禁・ディプログラミング問題は 正義の名のもとに隠された国家的・社会的闇であり、今こそ検証されるべきだと強調。
7. メッセージ
- 拉致監禁問題は「一部の過激な宗教問題」ではなく、人権・司法・医療制度全体の構造的問題。
- オウム事件の30年後の今、日本社会は再検証しなければならない。
- 家庭連合信者が受けた苦難と尊厳を正しく理解することは、日本の信教の自由と人権を守る上で不可欠である。