「旧統一教会問題」とは何だったのか?(ノンフィクションライター 窪田順生氏)【基本的人権と信教の自由を求める兵庫県民の会】

ノンフィクションライターとしての視点

  • メディアを渡り歩き、事件報道の偏りや情報操作をテーマに取材・執筆。
  • 『情報操作とは何か』『愛国という報道空間』などで、裏取材の実態と偏向報道を批判。

旧統一教会問題への関心のきっかけ

  • 安倍元首相銃撃事件を契機に、過激なメディア報道(“日本の闇”を暴くストーリー)がまた始まったと感じ、取材を開始。
  • 宗教弾圧や信教の自由論ではなく、「報道偏向」という視点から問題を掘り下げる。

トランプ銃撃報道との比較

  • 米国メディアは「事件当日の事実」を淡々と報じる一方、日本では「いじめ」「精神疾患」「心の闇」といった犯人背景を過剰に推測。
  • クライストチャーチ銃撃後のNZ首相の「名前すら口にしない」運動を紹介し、テロ加害者の“カリスマ化防止”を解説。

ストーリー先行の「偏向報道」メカニズム

  • メディアは先に「日本の闇を暴きたい」という枠組みを決め、登場人物(専門家・被害者)を絞り込んで取材。
  • 複数社が同じ情報源に群がる“横並び競争”で、さらに過激な証言や被害談を追い求める悪循環に陥る。

登場人物の少なさと社会へのエコーチェンバー化

  • 同じ識者・被害者ばかりが取り上げられ、多様な声が排除される。
  • 視聴者が「朝スパで言ってた」「報道特集でも言ってた」と共有し合うことで、偏ったイメージが社会全体に定着。

家庭連合・関連団体への恐怖イメージの植え付け

  • 「裏で日本を動かす悪の組織」「洗脳によるマインドコントロール」といったレッテルが強調され、実際の信者像とは乖離。
  • 異論や多様な当事者(2世信者、元信者、専門家)の声はほとんど報じられない。

メディアと当事者の相互不信

  • 取材する側も「怖い」「話が通じない」と思い込み、当事者は「実際は普通の市民」「多彩な個性を持つ」と語る。
  • 相手への敵対心ではなく「偏見的な取材慣行を変えたい」という問題意識。

提言:多様な声を伝える報道の必要性

  • 同じ枠組み・登場人物への依存をやめ、複数の当事者・視点に等しい分量を与えて紹介する。
  • メディア側にも「良い報道をしたい」という意志はあるが、業務慣行や競争構造が偏向を生んでいる点を理解し、改善を図るべき。
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