「解散命令:旧統一教会、高裁での攻防」
概要(全体の主張)
- 旧統一教会(家庭連合)への解散命令は、一宗教団体の問題に留まらず、日本の「信教の自由」の今後を占う歴史的判断になり得る。
- 高裁審理の重要点は、組織的違法行為から市民を守る社会的利益と、信者の信教・共同体の自由という「交わらない二つの正義」の衝突。
高裁での新局面(証人採用)
- 東京高裁は現役信者2名の法廷証言を認めた(書面中心だった従来と違い、大きな転換点)。
- 30代・日本人信者:解散命令が出ると信者への社会的偏見が強まる恐れを表明。
- 50代・在日外国人信者:教会は生活を支えるコミュニティであり、喪失への深い不安を表明。
- これにより、従来の「献金等の違法性」中心の争点に、個々の信者の人間的・社会的影響が正面から持ち込まれた。
法的背景とこれまでの流れ
- 地裁は、信仰内容ではなく「組織的に悪質な資金集め等により重大な被害を生んだ違法性」を根拠に解散命令。
- 教団は即時抗告し高裁へ。主要な審理は終了し、最終判断を待つ段階にある。
対立構図(二つの正義)
- 政府側:組織的不法行為から国民を守るという社会防御を最優先。
- 教団側:解散命令は信者差別の助長やコミュニティの破壊につながるとして不当と主張。
解散命令が確定した場合の具体的効果
- 宗教法人格の喪失:固定資産税などの税制優遇が消滅。
- 資産の処分:裁判所選任の清算人管理下で不動産等を売却し、被害者賠償に充当。
- 法人として消滅:団体は宗教法人としての活動を終了(任意団体等としての信仰継続の可否は別問題)。
今後の意味合い
- 高裁判断は宗教法人法の運用に前例を与え、今後の解散請求の基準や手続にも影響。
- 社会は、市民保護と憲法上の信教の自由の間でどこに線を引くかが問われている。今回の判決が、その線引きの方向性を示す可能性がある。

