【組織の不正はいつも正しい】正しさは歪み、暴走し、色褪せる【国際弁護士 中山達樹】


目次

■ 講演の趣旨

「正しさ」や「ルール」は時代・文脈によって歪み、暴走し、人々を縛る危険性がある一方、真に大切なのは「美しさ(人の幸せ・善意)」である、というメッセージが主眼です。


■ 主なポイント

  1. 自己紹介と背景
    • 湘南・大磯出身。野球に熱中し、東大法学部→弁護士へ。
    • “死んだ後に何を心に残すか”を軸に、常に挑戦とリスクを取り続けてきた経験を紹介。
  2. 「正しさ」とは何か?
    • 日本語の「正しさ(正義・倫理)」は、しばしば“美しさ”ではなく“ルール順守”を優先しがち。
    • 西洋哲学的には「美しいこと(善、美、真理)」が本質であり、ルールはあくまで手段に過ぎない。
  3. 歴史が示す「正しさの暴走」
    • 明治・昭和の国家政策(富国強兵、発行)や、ソ連の社会主義、ナチスの国家社会主義など、
      過去の「正しい理想」が暴走・歪曲して大量の犠牲を生んだ事例を挙げる。
  4. 具体例:法と人道のぶつかり合い
    • 線路への飛び降り救助(ルール違反だが人命救助として称賛)
    • ロボトミー手術(かつては最先端医療→後に非人道と評価)
    • 原爆投下(アメリカでは“正しかった”とされる一方、日本では悲劇と認識)
    • バンクシーの違法な落書きが“美術作品”と評価される現象
  5. 組織内の不正は「正しさ」の名の下に
    • 企業や組織が“不正”を正当化するとき、多くは「社内規則」「上司指示」という“正しさ”を盾にする。
    • しかし、ルールや礼儀を盲目的に優先すると、かえって害悪を助長する危険がある。
  6. 挑戦と失敗の価値
    • 著者自身が「毎月1つ失敗をする」という目標を持ち、
      失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢こそが、本当の「生きる美しさ」を生むと提唱。

■ 結論

  • 「正しさ」だけに固執せず、常に背景や目的(人の幸せ、美しさ)を問い直す視点を持とう。
  • ルール順守や倫理論だけに頼ると「組織の不正」を見過ごし、歪んだ正義に加担しかねない。
  • 挑戦と失敗を通じて、自らの「美しく生きる意志」を周囲に残すことが真の価値である、という呼びかけで締めくくられています。
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