全国弁連のパターンを踏襲 『国家の生贄』を書いた 福田 ますみ氏に聞く(下)世界日報

/https://www.worldtimes.co.jp/opinion/interview/20251222-203799/

 ――文科省は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散ありきで突き進む中で、東京地裁に提出した陳述書の捏造(ねつぞう)までやってしまった。

 結局それは、解散事由に相当する証拠がないということです。それであんなことまでやってしまった。

 ――捏造された元信者の陳述書も含んだ「被害者」の言い分というのは、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が作り上げたロジック、パターンを踏襲している。

 そもそも全国弁連と言うのは中立的組織ではないのに、文科省の中にもアドバイザーとして入っている。捏造された陳述書だって全国弁連がこれまで書いてきた文章のパターンを踏襲している。

 ――日ごろ、政府や権力のチェックや中立公平な報道がわれわれの使命というメディアも、一方的に家庭連合たたきを続けた。

 残念なことに家庭連合を解散させるということで、メディアも、国も省庁もベクトルが完全に一致している。「文科省の言論封殺」の章を書いた時、GHQ(連合国軍総司令部)のプレスコード「日本に与(あた)うる新聞遵則」を思い出した。GHQは、自らが主導して作り上げた日本国憲法で言論や表現の自由が保障されているのに、GHQに都合の悪いことを書くことを許さなかった。あたかもこの目に見えないプレスコードが社会全体を覆っているかのように、メディアは、家庭連合に対する中立的な報道さえしなくなっている。そこには文科省の露骨な言論弾圧があり、家庭連合に関しては自由な報道は望めなくなっているからだ。

 ――そんな中で司法は最後の砦(とりで)だが。

 一審の判決が出る前は、法律の専門家の間でも、解散命令が認められる可能性は低いとみる人が何人もいた。しかし私はそうした専門家ではないが、それまで幾つもの家庭連合に対する訴訟の裁判資料を閲覧して、不当判決と思われるケースが多いことから、決して楽観視はできないと言ってきた。それにしてもあそこまでひどい判決文は見たことがない。ほとんど、詭弁(きべん)、屁理屈、いちゃもんの類いだ。

 ――厳密・公平な判断が求められる裁判所が、推論に推論を重ねている。

 2009年のコンプライアンス宣言以降、「被害者」は顕著に減っている。決定書にも「近時における被害申告の数は相当に減少している」と認めている。ところが、「潜在的な隠れた被害が『相当程度』あることが『想定される』」という。証拠に基づいて判断すべき裁判所が、推論に依拠して判決を下している。日本の司法はどうなってしまったのかと思う。

 ――日本人には宗教に対するネガティブなイメージがあるのではないか。

 そもそも「宗教」という言葉に日本人はあまりいい印象を抱かない。私もそうだったが、とくに新興宗教には胡散臭(うさんくさ)いイメージを持ってしまう。それを払拭(ふっしょく)するのは容易ではない。それにオウム真理教事件が決定的だった。あの事件が人に与えた影響は甚大で、宗教に対する好ましくないイメージが定着してしまった。

 教団側の意見に耳を貸さないのは、教団の人々はマインドコントロールされているからというが、マインドコントロールという言葉は、欧米では疑似科学としてもう使われなくなっている。

 反家庭連合の人々にとってマインドコントロールはパワーワード、便利な魔法の言葉になっている。信者はマインドコントロールされている。だから拉致監禁してもいいんだと。裁判所もそれを信じている。教団の代理人の福本修也弁護士がマインドコントロールというのはないのだと強く説明しているので、さすがに判決文にマインドコントロールという言葉はないが、別の言葉に置き換わってほとんど同じことが書かれてある。今や宗教に関して、日本は欧米の先進国基準からすっかり外れてしまった。

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