加藤文宏 氏|富山・公開シンポジウム「宗教と報道 人権問題を考える」(令和7年5月14日)【UPF JAPAN official】

要点まとめ(時系列・論理構成に基づく)

  1. 報道がモンスター像を生む構造(00:07〜)
    • メディアが特定の個人・団体・出来事を取り上げ「重大なテーマ」としてアジェンダ設定。
    • その報道量や論調が批判と恐怖を生み、「怪物(モンスター)化」される。
  2. メディア世論の錯覚(01:14〜)
    • 同志社大学・伊藤孝志教授の概念「メディア世論」:
      複数報道機関による議題設定が“本物の世論”のように錯覚される。
    • 政治家すらそれを本物の民意と誤解し、行動する。
  3. 安倍元首相の例(01:40〜)
    • 「安倍独裁」などの言葉が具体性なく多用され、実態不明のままモンスター化。
    • 暗殺事件後、統一教会(家庭連合)もその流れで攻撃対象に。
  4. 家庭連合報道の偏り(02:20〜)
    • 事件前はほとんど報道なし → 暗殺後に急激に注目。
    • 高額献金・霊感商法の過去事例が“現在進行形”であるかのように報道。
    • 改善措置(コンプライアンス宣言)や教団側の反論・2世の意見は一切無視。
  5. 報道による“選択的現実”の形成(03:25〜)
    • 多様な現実・意見の中からメディアが特定テーマだけを選び、
      怒りや恐怖を“教団”に向けるよう世論を誘導。
    • ワイドショー司会者などもこの構造に加担。
  6. 先導の循環構造(04:00〜)
    • 多様な現実 → 単純化 → 議題設定 → モンスター化 → 社会的影響
      → ヒーロー報道(告発者や政治家) → 報道被害 → 再び一部のみ報道
  7. 結論:報道による「唯一の事実」の固定化と排除(04:31〜)
    • 複雑な背景や無視された反論は“存在しないかのように”扱われる。
    • 原発事故や災害報道でも同様の傾向。
    • 家庭連合報道も同じく「報道されない現実」が放置されている。

📝総評

加藤氏は、報道による「議題設定」が社会に与える影響と、“報道に乗らなかった現実”の抹消が人権問題や社会的偏見を生むことを強く警告しています。家庭連合報道はその典型例と位置づけられています。

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