目次
1.拉致監禁被害者訴訟の実態
- 拉致監禁件数の推移:
- 1992年のピーク時には年間397件の“拉致監禁”被害報告(約7割が被害当事者による公訴)
- 以降も毎年200~300件が継続して発生
- 被害者が提起した裁判:
- 元信者による訴訟件数はグラフの黒線で急増。被害の約88%が「拉致監禁による信仰破壊」を訴えるもの
- 実際に最高裁まで争い、12年5ヶ月の監禁ののち2200万円の救済金を認めさせた例も紹介
2.拉致監禁の“システム化”
- 初期は少数の人間による“拉致”だったが、やがて200名規模の「プロ集団」がマニュアルを共有
- 被害者の家族や“監禁役”たちを巻き込んで対象者を徹底“洗脳”
- 拘束手段もドアストッパーで落とし錠をかけ、外出どころか窓にもアクセスを許さない完全密室状態
3.心の自由を奪う手口
- 身体拘束に加え、外部の家族や友人が「敵」として仕立てられ、対象者の孤立化と心理的追い込み
- 信仰の拠り所だった「原理講論」「御言葉」を否定させるための誤情報を徹底的に吹き込む
- 多くの被害者がPTSDや鬱、自殺にまで追い込まれる一方で、「信仰があったからこそ生き延びられた」と振り返る例も
4.信仰による心の救済
- 後藤氏自身、12年の監禁体験中に心を支えたのは
- 暗記していた原理講論の「御言葉」
- 聖書(旧約・新約)の「恐れてはならない」などの励ましの言葉
- 「心の自由」を最後まで守るために、「神の存在」を確信し続けたことが生き延びる力となった
5.証言集・書籍『死闘』の刊行意義
- 被害者代表としての実体験を赤裸々に綴った証言集は、
- 密室拉致の詳細な手口
- 監禁環境での心理的拷問
- 解放後のPTSDや家族との断絶
などを一般読者にもわかりやすく伝え、
- 「信仰の自由」「心の自由」を根底から侵す「拉致監禁」の非合法性を社会に知らしめる貴重な記録