目次
1. 開会挨拶&式次第(司会 鴨野守)
- 本日司会を務める全国拉致監禁強制回収被害者の会 広報担当 鴨野守です。
- 今日の式次第:
- 主催者挨拶(後藤徹)
- パネリストスピーチ(基調講演1:小出浩久医師)
- 記者・一般参加者との質疑応答
- 時間は約2時間を予定。
2. 主催者挨拶(全国拉致監禁強制回収被害者の会 代表 後藤徹)
- 趣旨提起
- 過去一年、家庭連合信者は“加害者側”として報じられることが圧倒的に多かった。
- しかし実態として、信者は「脱会屋」「牧師」「弁護士」によって社会から隔離され、強制的に信仰を捨てさせられてきた50年の歴史がある。
- これは、かつてのキリシタン弾圧と同質であり、憲法が保障する信教の自由の侵害である。
- 解散命令請求への懸念
- 2023年10月13日に政府が家庭連合に対し解散命令請求を申し立てた。
- 訴訟件数は2009年以降減少、2016年以降は「献金」に関わる裁判は皆無。
- それにもかかわらず、教団が改革・改善に努める今、「死刑宣告」と呼ばれる解散請求は、宗教法人の存立に深刻な禍根を残す。
- 世論調査では国民の約8割が請求を支持するが、表面に見えない被害実態を共有し、冷静な議論を呼びかけたい。
- シンポジウムの狙い
- “報道の一面”だけでなく、まだ世間に知られていない被害の詳細を掘り起こし、信教の自由と人権保障の在り方を共に考える。
3. 基調講演1:小出浩久医師
タイトル
「『自信』『安心』『安全』を破壊し、貪る──脱会屋、牧師、弁護士、ジャーナリスト」
プロフィール
- 昭和37年生まれ。自治医科大学医学部在学中に統一原理(教義)と出会い、積極的に活動。
- 平成4年(1992年)6月、宮村峻ら脱会屋グループにより拉致監禁され、以降約2年間、数度にわたる“回収&洗脳”を受けながらも脱出。
- 医師として救急医療に従事しつつ、脱会屋・牧師・弁護士・ジャーナリストらの非人道的犯罪行為を告発。著書『人さいからの脱出』。
講演内容
- 拉致監禁の現場と手口
- 最初に監禁されたのは、東京のごく普通のマンション。
- 実家から帰省中、親族約20名+元信者らに囲まれ、ワンボックスカーに強制収容。
- 部屋のドアには鎖・南京錠、窓にはガムテープ+金属バー。外からは一切出入り不可。
- 監視員(親族・元信者)が24時間交代で張り付き、逃走・連絡手段を完全遮断。
- 精神的・身体的暴行と“再教育”
- 聖書・教理解説書(原理行論)の一節ずつについて完璧に説明せよと強要。
- 質疑応答ではなく、自己批判・自責を誘発する“洗脳”プログラム。
- 実父の膝蹴りによる顔面打撲、兄からの暴行など、身体的虐待も常態化。
- 「神様助けて」「お母さん助けて」と叫ぶすら許されず、プライバシーも信仰の自由も奪われる。
- “保護”名目の脱会屋・牧師・弁護士・メディアの共謀
- 脱会屋(宮村):タバコ片手に説得と暴行を主導。
- 牧師(松永泰):週末のキリスト教会で「脱会勉強会」「ロールプレイング」を実施。親に説得手法を教え込む。
- 弁護士:東京高裁の人身保護請求令状を無視させる指示を出す一方で、「青春返せ訴訟」への参加を強要。
- ジャーナリスト(有田芳生氏、週刊文春記者、TBS取材班):監禁中の被害者をメディアで晒し、脱会宣伝に悪用。
- 連鎖する被害と偽装脱会
- 「脱会」を装って「偽装抱介」を演じても、解放されずさらなる監禁が続く。
- 婚約破棄手続きや、教団および病院への損害賠償訴訟契約への強制署名など、人生そのものを奪われる。
- 監禁期間中に体重は約20 kg減少、PTSDに近い精神的ダメージ。
- 脱出と告発
- 病院仲間らの尽力で高裁保護請求が認められ、拠点を転々とする逃亡劇の末、ようやく脱出。
- 脱出後、体験を出版し、証言で“見えない”被害の実態を社会に示す。
- 提言:『自信』『安心』『安全』を取り戻す社会へ
- 「自分の判断に自信を持ち、安心して信仰できる安全な環境」を再構築するべき。
- 信教の自由と基本的人権を守るため、抑圧的仕組みの可視化と法制度の見直しを強く訴え。