長尾たかしさんが「山上被告の公判がやっと始まったのに、争われているポイントがズレている」「一番大事なはずの“本当にこの人がこういう形で殺したのか”が争点になっていない」という違和感を整理して話している動画
目次
1. 長尾さんが感じている「最大の違和感」
- 安倍元総理の事件は日本戦後政治で最も重大レベルのテロ事件なのに、
- 今回の公判では最初から
- 「山上が犯人である」
- 「殺人罪は成立している」
を前提にして進んでいる。
- 実際に争われているのは、
- 量刑(どれくらいの刑にするか)
- 自作銃が銃刀法・発射剤に該当するか
- 動機(宗教への恨みなど)
の3つで、
「彼が実行犯であること」や「どう撃って、どう致命傷に至ったか」は争点にされていない。
- 長尾さんはここを「異常」「特異」と呼んでいる。
2. なぜおかしいと思うのか
長尾さんのロジックはシンプルで、
- 殺人事件なら本来は、
- 実行者の特定
- 凶器の特定
- 弾道・致命傷の確認
をまずやるはず。
- 検察側も弁護側も「山上がやった」で一致していて、“そこ”を崩そうとしていない。
- その結果、最初から量刑の話になっている。
→ 「この進め方は、安倍元総理クラスの事件ではあり得ない」としている。
ここで長尾さんは、同時期にあった市川猿之助(動画内では「え之助」)の事件を引き合いに出していて、
- あちらでは「本当に本人がやったのか?」を確認するためにご遺体を長く保存して慎重に鑑定したのに、
- 安倍元総理の場合はとても早く火葬されてしまったため、あとから医学的に再検証できない、
と強く対比させています。
3. 一番おさえておきたい医学的な食い違い
ここがこの動画の核心です。長尾さんは
「奈良県警の司法解剖の説明」と
「蘇生を担当した奈良県立医大・福島教授の記者会見」
が一致していないと繰り返しています。
- 奈良県警の説明
→ 死因は「左上腕部からの銃創→鎖骨下動脈を損傷→大量出血死」 - 福島教授の説明
→ 「心臓に穴」「胸腔内に大量出血」「大血管にも損傷」=心臓・大血管損傷による死
つまり、
- 「左からの傷で外に大量出血した」という警察説明と、
- 「胸の中に血がたまっていて外にはそれほど出ていない」という臨床現場の説明が
方向も、致命部位も違っている。
長尾さんはここでこう言っています。
だからこそ、蘇生した側(福島教授)の証人尋問は絶対に必要なのに、
今のところ「予定が見当たらない」。
これはおかしいだろう、と。
つまりこの動画の怒りの芯は「どっちが本当なのか確かめる手続きを裁判ですらやってない」というところです。
4. 証人として呼ばれている人たちと、呼ばれていない人
長尾さんが挙げた「予定されている証人」
- 現場にいた一部の関係者(応援演説受けていた候補者など)
- 警備の警察官・SP
- 手製銃の威力や構造を説明する警察・専門家
- 安倍氏を解剖した法医学者(これは予定あり)
- 山上被告の母親・親族
- 「宗教問題」についての専門家・霊感商法の弁護士
- 心理・精神医学の専門家
一方で、実際に蘇生した福島教授の尋問予定が見つからない。
長尾さんはここを「一番現場を見た人を外しているのは不自然」として強調しています。
5. 裁判スケジュールの速さへの疑問
- 公判は19回(予備も含む)で区切る予定
- 2025年12月18日に結審
- 2026年1月21日に判決予定
という進み方を紹介したうえで、
こんな国家レベルの事件なのに早すぎないか?
と疑問を投げています。
6. 長尾さんが言ってないこと
ここも大事で、本人が最後に念押ししてます。
- 「ほかに真犯人がいる」とは言っていない
- 言っているのは
- 警察の説明と医師の説明が違う
- なのに医師を呼ばない
- 殺人の成立を最初から前提にしてる
→ これは検証不十分だろう、という話
なのにすぐ「陰謀論」とラベリングされることに不満、というのがこの動画のトーンです。
7. メモ
- 事件の“本丸”が争点になっていない裁判運営
→ 見出し案「量刑から始まった異常な公判」 - 司法解剖と臨床所見の不一致
→ 見出し案「奈良県警と福島教授、どちらが本当かを誰も確かめない」 - 証人の偏り
→ 「宗教の専門家は呼ぶのに、蘇生医師を呼ばない不可解」 - ご遺体をすぐ火葬したため再検証不能
→ 「証拠性の高いはずの遺体を最短で失った」 - “陰謀論”ラベリング批判
→ 「どちらが正しいかを確認させろと言っているだけだ」

