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目次
■ 3行でわかる
① 家庭連合の元法務局長・近藤徳茂氏が、1997年1月10日に川崎市のファミリーレストランの駐車場で信者の妻が親族に連れ去られ、助けようとした夫も負傷した拉致監禁事件の経緯を解説した。
② 妻は横浜・藤沢などのマンションを転々としながら約5か月間監禁され、体重が53kgから43kgに減った末に意に反して脱会を表明させられた。しかし検察は不起訴とし、民事でも横浜地裁・東京高裁とも請求を退けた。
③ 2014年に国連の自由権規約委員会が日本政府に拉致監禁への対策を勧告すると、後藤徹氏の事件などで裁判所の判断が大きく変わった。近藤氏は、この勧告があれば本件の結論も違っていたはずだと指摘した。
動画の概要
日本自由の会の勉強会で行われた、家庭連合の元法務局長・近藤徳茂氏の講義です。1997年に起きた「ファミレス駐車場夫婦襲撃事件」を取り上げ、事件の経緯、被害者側・加害者側それぞれの主張、刑事・民事手続きの結果を整理しています。さらに国際自由権規約の観点から、日本の司法判断の問題点を解説しています(自動字幕は講義の途中までのため、要約もその範囲です)。
主なポイント
1. 事件の経緯:2度にわたる拉致監禁
- 夫婦はいずれも大学在学中に入会し、1995年8月の国際合同結婚式に参加した。夫の母は信仰に賛成だったが、妻の両親は強く反対していた
- 1995年10月23日、妻は両親らに群馬県内のマンションへ連行・監禁されたが、27日に安全ピンで窓の施錠器具を外し、外のパイプを伝って脱出した
- 1997年1月10日夜、妹の誕生日会を開いた川崎のファミリーレストランの駐車場で、妻は母親や親族に担ぎ上げられてワンボックスカーに押し込まれた
- 助けに向かった夫は2〜3人に取り押さえられ、地面にうつ伏せにされて負傷した。店員に頼んで警察に通報したが、親族が関わっていることから傷害事件としてのみ扱われた
2. 約5か月の監禁と強制的な脱会
- 監禁は1997年1月10日から6月9日まで約5か月に及び、近隣からの苦情や警察の捜査を理由に横浜・藤沢などの場所を転々とした
- 玄関の防犯チェーンは南京錠2個で外せないようにされ、窓にも細工がされた。ふすまは外され、トイレも施錠できず、携帯電話も取り上げられた
- 近藤氏は、携帯電話を取り上げたこと自体が、部屋からの出入りが自由でなかった証拠になると指摘した
- 日本基督教団の清水与志雄牧師が監禁場所に来て、「脱会させるには監禁しないといけない」「知能が低いから分からない」などと発言したと妻は証言している
- 妻の体重は53kgから43kgに激減し、5月23日に意に反して脱会を表明した。その後、夫を脱会させる方法まで話し合わされたうえで、6月9日に解放された
3. 戸塚教会での「予行演習」
- 妻の両親は最初、戸塚教会の黒鳥栄牧師に相談していた。2回目の監禁では警察が動いていたため、清水牧師が説得を担当したという
- 先に脱会していた妹によると、戸塚教会では信者を連れ去るための模擬訓練まで行われ、妹自身が現役信者役を務めたという
- 黒鳥牧師からは、次は夫、最後に末の妹を脱会させようと提案されたという
4. 刑事・民事の結果
- 親族側は「統一教会に奪われた娘の自由な意思を回復するため」「娘の承諾を得て保護した」と主張し、夫は自分からぶつかって転んだと主張した。牧師側は、違法な監禁を支持していないと主張した
- 警察・検察は誰も逮捕・勾留せず、親族は起訴猶予、牧師2人と夫への暴行は嫌疑不十分とした
- 横浜地裁は請求を棄却した。東京高裁は、妻が抵抗したのに車に乗せたことや、常時監視下に置いたことは「社会通念上相当な範囲を超えたと評価する余地もある」としつつ、控訴を棄却した
- 近藤氏は、家族が心配から平穏に行えば信仰を捨てさせる目的の監禁も許されるという理屈になり、憲法の信教の自由や国際法に反すると批判した
- 最高裁では親族との間で、互いの信仰の自由を尊重し干渉しないという内容の和解が成立した。一方、和解に応じなかった牧師2人については上告が棄却された
5. 国連勧告で変わった司法判断
- 国際自由権規約は、18条2項で宗教を保持・選択する自由を損なう強制を禁じ、9条で身体の自由を保障している。日本も締約国である
- 2014年、自由権規約委員会は日本政府への総括所見で、家族による拉致監禁と強制的な脱会について懸念を示し、効果的な措置をとるよう勧告した
- その後、後藤徹氏の事件では、一審で580万円だった損害額が控訴審で2200万円に増え、松永堡智牧師の責任も認められた
- 2014年に広島の夫婦が大阪で監禁された事件では、1週間弱の監禁でも夫婦合わせて171万円の賠償が認められ、それまで責任を問われなかった関係者の責任も初めて認められた
まとめ・結論
親族による監禁は「家族の問題」として、警察・検察・裁判所から長く見過ごされてきました。しかし国連の勧告をきっかけに司法の判断は変わり始めており、ファミレス事件も今なら違う結論になったはずだと近藤氏は訴えています。家庭連合への評価とは別に、本人の意思に反する拘束と強制的な脱会説得を、人権の問題としてとらえ直す必要性を示す講義です。
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